ATS社製 スピードドライブ化 その後

2022年7月28日自転車

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DAHON K3に取付けた使用感

GD値の変化

スピードドライブ化で選択したチェーンリングは34T。1.65倍では34×1.65=56.1となるので、56T相当のチェーンリングを使用している時と同じ効果がある。

リアスプロケットは標準の9T/13T/17Tから9T/12T/15Tのクロスレシオに変更してしばらく様子見。

グラフはスピードドライブK3(等倍、1.65倍)、チェーンリングを45Tに変更した貧脚K3、一般的な標準K3それぞれに、SCHWALBE BIG APPLE 14×2.00(外周1.1m)を使用した時のGD値を比較したモノ。

※GD値:クランクを1回転した時に進む距離。【フロントのギヤ数÷リアのギア数×タイヤの外周=GD値】ちなみに”GD”が何の略なのか知らない人です。(´-ω-`)

計算上は内装2速×外装3速=6段変速なるが、1速15Tと3速9Tの倍率が1.67倍でスピードドライブの倍率(1.65倍)とほぼ同じ関係で、等倍3速と1.65倍1速が被って実質5速化(?)。

1.65倍3速のGD値は標準K3の3速より長いので貧脚的に平地では使用出来ないが、緩い下り坂や平地の追い風の場合の速度維持に有効。

1.65倍2速は、同じDAHONの14インチシングル Dove Plus(42T-9T)にBIG APPLEを履かせたGD値とほぼ同じで、平地の巡航に最適。

等倍1速のGD値は貧脚K3の1速より更に低速。ケイデンス70の時に10.5km/hになるので、これ以上のGD値を下げると自転車のバランスを取るのが困難。というより、このGD値で踏めない坂は即効で諦めて押している。(´-ω-`)

全体的に低速側に寄っているが、高速巡行も一応出来るようになっているので、乗り手の脚力次第で峠も平地もオールラウンドに走れる。そう、全ては乗り手次第・・・(-ω-|||)

 

シフトチェンジの操作性

右のキックプレート(右クランクアーム)を踵で叩いて1.65倍、左のキックプレート(左クランクアーム)を踵で叩いて等倍に変速する動作は、脳が覚えるまでにある程度の慣れは必要。感覚的には初めてMT車の変速をした時以上に、理屈では理解しているけど身体が上手い事反応できずに頭が???となる。

リアの変速が7速以上あれば等速/1.65倍の切替を頻繁に行う事は無いだろうが、リアが3速のK3の場合はアップダウンのたびに切り替えるので、強制的に慣れる。

現状のスピードドライブK3だと1.65倍1速と等倍3速がほぼ同じギヤ比なので、1.65倍からの減速は左キックプレート(1.65倍⇒等倍)を叩いて減速しつつ、リアシフターを増速(1速⇒2速)で等倍の2速。等倍からの増速は右キックプレート(等倍⇒1.65倍)を叩いて増速しつつ、リアシフターを減速(3速⇒2速)で1.65倍の2速。両足、右手の操作と増速と減速関係が反射的に出来て、綺麗な変速が出来るとかなり気持ちいい。(*´Д`)=3

 

懸念している事

元々、ATS社製スピードドライブは耐久性(どこの耐久性かは不明)に難があるという話がある以上に、スピードドライブK3の場合は頻繁に等倍⇔1.65倍を切り替えている為、設計で想定している切替回数を超えるのではないか?という懸念。

貧脚的に使いやすいGD値辺りに変速切替があるので1日に数十回は切り替えているが、7速以上ある普通の自転車なら一回の峠で2回変速するぐらい(?)とすると、数倍どころを十数倍切り替える事になる。

このあたりは人柱上等!で導入しているので今更な話だが、ギヤ周りの違和感か累積2000km辺りのどちらか早い方でオーバーホールをしてみたいと思う。

 

分解点検

2022/07/06:使用から約2,200㎞走行

K3を標準に近い状態に戻した時にチェーンリング付近内部を点検。

走行距離は約2,200㎞とたいした距離を走っていないので、特に問題を感じていない。

注油口からグリスの追加を2回行っているが、2年に1回ぐらいは取り外して遊星ギア周りの古いグリスを拭きとった方が良い感じ。変速機構が詰まっているシャフト部分も見てみようと思ったが、今回は断念。なんかヤバい気がする(((´-ω-`)))

故障事例

取付け不良でクランクアームが取れかけた事は別として、以下はスピードドライブの使用で発生した故障内容のログです。

慢性的に起こる事(2022/07/28追記)

約2年、2,200㎞ほど走行して気付いたことは、クランクボルトとシフトボタンのイモネジは緩みやすい。イモネジの緩みはキックプレートを外して点検しない限り分からないが、クランクボルトの緩みはクランク部分から軋み音が発生する。クランクアーム取り付けるテーパーを削す暴挙をしなければクランクアームが抜けるようなことは無いが、清掃や点検時に締め込みを確認した方が良い。

1.65倍から等倍への変速不良

2020/11/10発生、使用開始から約500km走行

症状としては1.65倍から等倍に切り替える時、変速できずにクランクが空転。右シフトボタンの押し込みで1.65倍に切り替わるが、左シフトボタンの押し込みで等倍には切り替えられない状態だった。

原因を調べると左シフトボタン固定のイモネジが脱落し、左シフトボタンの位置が走行時の振動で移動(埋没)した事によるシフトピンの押し込み不足。等倍と1.65倍のギア間、車やバイクのニュートラルと同じ状態になり、クランクを踏み込んでもチェーンリングが回らない空転状態となった。

日を改めて調べてみると、右シフトボタンのイモネジは脱落していなかったが緩みがあり、右シフトボタンの位置は走行時の振動で移動(隆起)している状態だった。キックプレートを使用していたお陰で右シフトボタンの脱落は避けられたが、使用していなかったら走行中にシフトボタンが脱落した可能性か高い。

替えのイモネジとして3×6㎜の物を大阪にあるネジの専門店”ネジのナニワ”で購入。30個入りで\295-だった。

スピードドライブ標準の鉄製3×4㎜より2㎜ほど長いステンレス製の物。ネジ山が多い方が抜けにくいのでは?という思惑で選定。

シフトボタン調整後イモネジを取り付け。シフトボタンの頭から少し飛び出ているが、キックプレートを使用していれば問題ないレベルなので様子見。

今後は携行工具の中にC-スパナ、1.5㎜六角レンチ、予備イモネジの3点を追加。しばらく様子を見て頻繁に緩むようなら、樹脂対応のネジロックで固定する予定。

 

スピードドライブ化まとめはこちら。

K3カスタム まとめはこちら。