ATS社製 スピードドライブ 部品チェック

自転車

DAHON K3のスピードドライブ化、まずは購入した部品チェックから。(`・ω・´ )

基本的な事はギアステーションさんのHPに情報があります。((´д`υ))

ここでは購入したSD165(1.65倍)の部品単位で細かくを見ていく事に。

 

スポンサーリンク

部品詳細

スピードドライブ本体

スピードドライブはSD165(1.65倍)とSD250(2.5倍)の2種類あり、購入したSD165(1.65倍)でチェーンリングの固定はBCD110の5アーム。本体重量は910gでギリギリ1kg未満。(´-ω-`)

表面の一つだけ違うネジはメンテナンス用の注油口。まったく気にしていなかったが”Mfg under license of Haberstock Mobility GmbH."の表記。Schlumpf社ではなく、Haberstock社のライセンス生産になる。

変速はクランクシャフト中心にある変速ピンの押し込み操作し、右側(チェーンリング側)を押し込むと1.65倍動作。左側を押し込むと等倍動作になる。

変速ボタン部分の構成は左右同じで、【本体>クランクアーム>クランクボルト>樹脂製シフトボタン>シフトボタン固定用イモネジ】となっている。

クランクシャフト中心にはシフトピンがあるのが特徴で、これが折れたら即終了。普通に取り扱う分には簡単に折れないだろうが、クランクアームの脱着の際にハンマーで叩いてしまったり、コッタレス抜きで無理やり押し込んでしまったりなど、クランクシャフト部分に力を加える作業があるので注意。

クランクボルトの中心には穴が開いていてシフトピンが貫通し、その先にシフトボタンが取り付けられる。

背面には直径95mm、厚さ10mmほどのギアボックスがある。

ギアボックスとBBシェルが接触する場所にテーパー付きのスチールリングが付いている。これがスピードドライブと車体を固定する役割があり、車体がアルミだとスチールリング。クロモリフレームだとアルミリングを購入時に選択する。

なぜ異種金属なのかは、聞いてないので不明。そういう決まりのようだ。(´-ω-`)

テーパー付きスチールリングの下は防塵ワッシャーなので、ズレている状態での取付けは厳禁。

裏側の樹脂カバーを外すとグリスまみれの遊星ギアが見える。ここから見える遊星ギアは等速/1.65倍速のどちらでも回転するので、変速の肝となる部分は表側の5つのナットを外して、金属カバーを外さないと見ないようだ。・・・外してみたいけど、調子が悪くなるまでガマン。(´・ω・`)

クランクシャフトを回転させるとギアボックス側から見える注油口。穴を貫通させるとギアボックス側も注油が出来る。メンテナンスマニュアルを見ると、この遊星ギア部分と貫通させずに手前にあるギア部分の2か所に注油が必要のようだ。

チェーンリングの反対側(左側)はこんな感じ。大きな左コーンリングの下にはシールドベアリングがある。

カートリッジBBやホローテックⅡはBBシェルに捻じ込む事で固定しているが、スピードドライブはBBシェルを左コーンリングで挟み込む事で固定している。ココがスピードドライブを使用する時にフレーム加工が必要な理由で、BBシェルの端面をテーパー加工する事で車体とスピードドライブの軸を合わせる役割がある。

 

クランクアームとキックプレート

クランクアームは170mmの物を購入。重量は左右合わせて477g

クランクアーム長は170mm/160mm/15mmの3種類。165mmは?と思うがギアステーションさんのHPには載っていない。(´・ω・`)

K3のクランクアームと比べると幅広だが厚さは薄く、重量は同じだった。スクエアテーパーのクランクアームならスピードドライブで使えそうな雰囲気だが、厚みによってはシフトボタンが出すぎたり押し込めなかったりと、問題が出そうなのでとりあえずは純正が無難。

シフトボタンの直径は20㎜で、走行中に踵で押し込むのはある程度の慣れが必要のハズ。オプションで販売されているキックプレートは、シフトスイッチを覆うようにクランクアームをカバーするので、直接シフトボタンを押し込むよりもアバウトな操作ができる。

重量は左右合わせて95gの重量増になるが、シフトボタンの落下防止にもなるので購入を推奨。

 

チェーンリングとチェーンガード

いくつか種類はあるがチェーンリングは34Tを選択。重量はチェーンリング29g、チェーンガード42g、ボルト類29gになる。1.65倍のスピードドライブなので、34T(等倍)と56.1T(1.65倍)のフロントダブルクランクセットに相当する。

BCD110の5アーム用なら汎用品でも使用出来るハズだが、専用品の利点は合わせ込みたいチェーンラインの設定が情報として出ている事。ギアステーションさんのHPにPDFで公開されているので、自分の自転車に合わせたチェーンリングボルトやワッシャーを知る事が出来る。

DAHON K3のチェーンラインは40mm、スピードドライブの最小チェーンラインは40.7mmだが、このぐらいの差なら変速に支障が無い。チェーンライン40.7mm、チェーンガード外側のみの場合は、チェーンリングボルト6.5mm、ワッシャー2mmという組み合わせになった。

K3の53Tチェーンリング(53T/BCD130mm)と比べるとこんな感じ。34Tと言えばフロントダブルのインナーで使われるようなサイズ。34T用チェーンガードの直径は152mmなのでK3のチェーンリングボルトの位置よりちょっと大きいぐらい。

 

総重量

個別計測の合計と異なり誤差は有るものの、まとめて計ると重量は1577g

使用していたK3のクランク(45Tに変更済)部分は937gでその差は640g。1kg近い差が出るかと思ったら意外に健闘。

フロント変速機の重量を加味しても・・まぁ、重いか。 (´・ω・`)

 

専用工具類

ミリングカッター

BBシェルをテーパー加工する時に使用するが別の自転車に取付けようと思わない限り、1回しか使う事の無い専用工具。\31,200でダントツに高い。(´;ω;`)

ミリングカッターを回す時に必要な工具は、32mmのボックスレンチやモンキーレンチが必要。

 

ボックススパナ

スピードドライブ本体を車体へ脱着するときに使用する専用工具で、ちょっと高めの\2,102。使用する工具の差込角は12.7mm (1/2”)

取り外さない限りは不要だが、左コーンリングの取付けトルクが140-160Nmと乗用車のホイール固定のトルク並なので、外す時に手元にない場合は高い確率で地雷になると予想。

 

C-スパナ

シフトボタンの脱着や、ベアリングのガタ調整に使用する。\936

 

スモールチューブ

クランクアームを取り外す時、コッタレス抜きでシフトピン破損しないようにする為の治具。\624

 

MoS2グリス+インジェクター 

メンテナンス用のMoS2(二硫化モリブデン)グリス。内容量は5mlで\780

注油の頻度は5000km~6500kmまたは年に1、2回で、1回の注油量は1~2mlとの事。

 

工具はレンタルか?購入か?

専用工具をフルセットで購入した時の金額は\35,642で、実は1.65倍速のスピードドライブ本体(\34,000)より高い。(-ω-|||)

ギアステーションさんの専用工具レンタルサービス(ミリングカッター、ボックススパン、C-スパナ)を使えば、保証金\35,000+送料で2週間のレンタル後、返却すれば保証金が戻ってくる仕組みなので、検討してみた方が良い。

ただ、結局は自己責任でメンテナンスする事になるので、工具レンタルをしてもミリングカッター以外のすべて購入(\4,442)を推奨。

 

次回からやっと作業に取り掛かります。(*゚ω゚)=3